第15回 ライター岩田のトラキャンライフ

2023年01月31日

ライター岩田のトラキャンライフ

 

第15回 現行ハイラックスはファーストカーとして使えるか?

 

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トラキャン乗り&キャンピングカー乗りの皆さん、キャンプやクルマ旅を楽しんでますか? 我が家ではお正月に雪中キャンプをするのが恒例ですが、今年は長男が受験のため自粛……。珍しくお出かけナシの、静かな年明けとなりました。

 

ここ数年はカミサンと長男と3人で出かけることが多かったので、長男が遊びについてこなくなると途端に遊びの機会が激減します。いつもならこの時期はスノボで雪山を滑りまくっているハズですが、今年は1人で趣味のラジコンカーを走らせてばかり……(それはそれで楽しいですが)。受験が終わる2月下旬までこの状態が続くので、「早く長男の受験が終わらないかなぁ~」と、そればかりを考えている今日この頃です(笑)。

 

とはいえ、相変わらずハイラックスは普段乗りや仕事でフル活用しています。ハイラックスに乗っているだけでも楽しいので、キャンプや旅がご無沙汰でもストレスを感じることはありません。普段から「自分が好きなクルマ」を乗り回せるというのは、クルマ好きにとって最高の幸せ。これも、2WAYの使い方ができるトラキャンのメリットですね~♪

 

そんなワケで、今回は愛車のトラキャンのベースになっている「現行GUN125ハイラックス」のお話をしようかと思います。

 


ハイラックスの普段使いは可能?

 

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ハイラックスが我が家にやってきて2年半が経過し、車検も1回通して、走行距離も4万km近くになりました。ハイラックスのトラキャンを検討している人の中には、「ハイラックスで普段使いできるの?」と不安を感じている人もいるかもしれませんが、実際に使っているオーナーの経験から一言。「安心してください、使えますよ!」(笑)。

 

とはいえ、現行ハイラックスは国産車としては規格外のビッグサイズで、ホイールベースも長い。装備は充実していますが、あくまで1ナンバーのトラックです。普通乗用車しか乗ったことのない人にとっては、気をつけなければいけない点、不満に感じる点もあると思います。

 


ハイラックスを運転する際の注意点

 

まずは、運転について。ハイラックスは、ボディサイズの割には運転しやすいクルマだと思います。運転席のアイポイントが高いため前方の見通しがよく、ボンネットの見切りも悪くありません。左前方に装着されたガッツミラーは「見た目が悪い」などと一部から不評のようですが、フロントバンパー前方や左サイドを視認できるので、実はかなり便利です。

 

広い道を普通に走っているぶんにはストレスを感じることはありませんが、やはり狭い道は要注意です。ハイラックスの最小回転半径は6.4mで、圧倒的に小回りが利きません。Uターンは普通車感覚だと回り切れないし、狭い路地などの急な曲がり角も苦手。ホイールベースが長く、曲がる際に内輪差でボディの内側をぶつけてしまうケースも多いので、そのあたりも注意して運転する必要があります。

 

運転のコツは、とにかく「ヤバそうな場所は避ける」こと。このあたりは、ハイエース・スーパーロングのバンコンやキャブコン以上の大きなキャンピングカーを運転するときと同様の感覚です。運転に慣れればたいていのシチュエーションは乗り切れますし、ヤバそうな場所を自然に避ける感覚も身に付きますので、普段使いでもそこまで不便を感じることはないはずです。

 

移動時の快適性も、自分的にはまったく問題ないレベル。ハイラックスの室内は非常に静粛性が高いので、貨物用トラックベースのキャブコンと比べれば、快適性は乗用車レベルです。走りもパワフルで、リアシートも普通に乗れて、安全装備もバッチリ! 乗り心地も自分的には快適そのものですが、そこはラダーフレーム構造の1ナンバー。高級ミニバンと比べたら突き上げの大きいトラックの乗り心地なので、乗用車しか乗ったことのない人は多少の割り切りが必要かと思います。

 

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出先での駐車も、ほとんどストレスを感じることはありません。むしろキャブコンを12年乗り続けてきた身としては、ハイラックスに乗り替えて本当に快適になりました。何より、全高制限付きの立体駐車場に入れるのが素晴らしい! 全長は長いですが、スーパーやホームセンターの立体駐車場、平面式のコインパーキングなどに止められなかった経験はありません。ただし、普通のクルマよりもボディが大きいことは間違いないので、できるだけ止めやすい駐車場を選び、駐車スペースもなるべく空いている場所を選ぶように心がけています。


ハイラックスの保管場所問題

 

盲点なのは、都市部で月極駐車場を利用する人の場合。ハイラックスの全長は5340mmありますが、一般的な月極駐車場のサイズは長さ5mなので車庫証明が取れません。我が家の場合、アメ車~バンコン~キャブコン時代から15年以上使っている月極駐車場が、長さ5.5mの大きなサイズでまったく問題ありませんでしたが、カミサンのパート先の同僚が現行ハイラックスを購入する際は、車庫証明が取れずにかなり苦労していました。ディーラーの営業マンと不動産屋と近隣エリアを探しまくり、ようやく探し当てた月極駐車場は全長7mの砂利敷き。大柄なハイラックスもすっぽり入るサイズですが、家賃は我が家の月極駐車場の2倍以上でした。

 

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トラキャンシェルの保管場所もとなると、都市部ではさらに敷居が上がります。うちの場合は不動産屋と交渉して月極駐車場の2台分のスペースにハイラックスとシェルを置かせてもらえていますが、これは都市部ではかなりレアなケース。トラキャンを購入する際は、まず駐車場を確保できるかを調べることがマストです。近隣エリアで見つからない場合は、キャンピングカー専用のモータープールを利用するという手もありますので、あきらめずに様々な方法を模索してみましょう。

 


キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成

 

バンコン、キャブコンを乗り継ぎ、現在の愛車はSPL仕様のJ-CABIN HNを載せたハイラックストラキャン。
累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験と、14年以上のキャンピングカー取材経験をベースに、雑誌、WEB、テレビなど様々な形でキャンピングカーの魅力を発信中!