第28回 ライター岩田のトラキャンライフ

2024年02月29日

ライター岩田のトラキャンライフ

 

第28回 トラキャンのオプション選びと乗り出し価格

 

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大雪が降ったり、春みたいに暖かくなったりと、不安定な気候が続いていますが、皆さん元気に遊び回ってますか? こちらは、カミサンや息子とスノボに行くのがこの季節の恒例。歳をとって2日連チャンで滑る気力がなくなったので、ハイラックス単体でマッタリと日帰りスノボを楽しんでいます。ハイラックスの荷台は、濡れたボードやブーツなどを気にせずガシガシ放り込めて超便利♪ シェルを降ろして普通のピックアップトラックとして乗り回せるのが、トラキャンならではの魅力ですね☆

 

さて、今回のテーマは、トラキャンのオプション選びと乗り出し価格について。トラキャン購入を検討している方の質問で圧倒的に多いのが、「オプションは何を選べばいい?」「総額はいくら?」という2点です。そこで今回は、シンプルモデルのJキャビンHを例にして、筆者が考えるオプション選びの具体例と総額についてお話します。

 


絶対に付けた方がいい必須オプション

 

JキャビンHの価格は、265万9800円。「それならハイラックスと合わせても700万円でお釣りがくる。トラキャン安っ♪」と思うかもしれませんが、それは間違い。最低限のオプションと取り付け設置費用を合わせただけでも、それなりの金額にはなります。なかには「寝るだけなので装備は必要ない」「DIYで後付けするからオプションは不要」という人もいるかもしれませんが、ここでは「初心者がキャンピングカーとして快適に使用できる」ことを前提に、ミスティック公式HPのカタログページから必要なオプションを選んでみます。

 

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ベバストFFヒーター 319,000円


キャンピングカーとしての快適性を求めるなら、絶対に付けておきたいのがコレ! 駐車中にエンジンを停止した状態で使用できる、燃焼式の暖房器具です。燃焼によって発生したガスを外に排気する構造なので、空気をクリーンに保ちながら暖めることができます。外は氷点下の極寒でも、FFヒーターがあればシェル内はTシャツで過ごせるほどポカポカ♪ 「寝るときは電気毛布や羽毛布団を使うから必要ない」と考える人は、まず想像してみてください。真冬のシェル内はホントに寒いですよ。シェルの中で、白い息を吐きながら食事ができますか? 寒いシェルで、冬キャンプやウインタースポーツを快適に楽しめますか? 金額重視で必要な装備まで削ってしまうと、使い方の幅は確実に狭くなります。FFヒーターは、キャンピングカーには欠かせない装備のひとつ。価格は高額ですが、装着しておいて絶対に損はありません!

 

特別オプションコンビパック 308,000円

 

電子レンジ・2Kwインバーター・40L冷蔵庫・専用家具のセットです。これは人によって必要か不要か分かれると思いますが、自分がJキャビンHを買うならやはり選ぶでしょうね。電子レンジは必須ではないですが、大容量の冷蔵庫は絶対に欲しいので。正弦波インバーターも付いていて、専用家具で見た目もスマート☆ ちなみに、この装備を選ばない場合でも、車内で家電を使用するためのインバーターは必須となります。

 

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ツインバッテリーに変更 35,090円
コンバーター(100V→12V) 88,000円


サブバッテリーが標準のシングル仕様だと電気容量に不安があるので、リチウムとは言わないまでもツインバッテリー化は必須です。ツインバッテリーにしておけば、車内照明、USB充電、冷蔵庫、FFヒーター程度ならギリギリ2泊は電気が持ちます。筆者のトラキャンは最近リチウム化しましたが、それまで15年以上も鉛のツインサブバッテリーで不満を感じたことはありませんでした。コンバーターは、外部充電に必須のアイテム。これがないと、キャンプ場やRVパークでAC電源を接続してもサブバッテリーの充電ができません。

 

バックアイカメラ(ミラーモニター付き)55,000円


荷台にシェルを積むとリアが見えなくなるので、走行中に後部の交通状況を映し出してくれるバックアイカメラが必須です。トラキャンはボディサイズが大きく死角も増えるので、安全性に関わるパーツはケチっちゃダメ!

 

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マックスファンに変更(1か所)22,000円

 

標準のルーフベントは悪天候時に使用すると車内に雨や雪が入ってくるので、雨天でも使えるマックスファンが便利です。最低でも、天井中央のルーフベントはマックスファンに変更しておくのがオススメ!

 

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ウィンドブーツ 34,650円
リアスライドウィンドウ(ハイラックス)交換工賃込 88,000円


上記2点を装着すると、クルマのリア窓とシェル前方の窓で車両とシェルを行き来できるようになります。ウインドブーツを挟んでおけば、雨や虫が侵入する心配もなし☆

 

ばね入りターンバックル 66,000円
ライドライトエアサス 193,600円
フレームアンカー 132,000円
取り付け設置費用 132,000円


上記はすべて、荷台にシェルを積載するのに必要です。ターンバックルは車両にシェルを固定するパーツ、エアサスはシェル積載時の尻下がりを矯正して走行安定性を向上させるパーツ、フレームアンカーは車両とシェルの固定に必要なパーツ。ほかに走行充電や灯火類の配線が必要なので、取り付け設置費用もかかります。

 

JキャビンHに上記のオプション・設置費用を含めた総額は、413万3140円。ハイラックスに載せる場合、車両+シェルで800万円ちょっとはかかる計算になります。

 


できれば付けたいオプションパーツ

 

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こだわればこだわるほど、オプション装備は増えていきます。ガイナセラミック断熱塗装の効果も素晴らしいし、ファストガンターンバックルも便利でカッコいい。なかでも、筆者がオススメしたいのは「電動ジャッキ」です。リモコン操作でシェルを平行に昇降できるので、これがあると積み下ろしの労力が激減します。独立で操作もできるので、傾斜地でレベラー代わりに使用することも可能。かなり高額なオプションにはなりますが、筆者のようにシェルの積み下ろしを頻繁に行う人には絶対にオススメです!

 

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キャンピングカーとしての快適性にとことんこだわる人は、リチウムイオン300Aシステムパックとクーラーを装着すれば完璧! 合計100万円程度の超高額オプションですが、ここまでくるとトラキャンでもハイエンドキャブコンと同等の快適性を実現できます☆

 

「テント代わりに寝られる場所だけあればいい」「家と同じように快適な生活をしたい」など、乗り手の使い方やライフスタイルによって必要な装備は変わります。今回解説したのはあくまでも筆者が考えるオプション選びの一例ですが、トラキャン購入を検討している人に少しでも参考になれば幸いです☆

 


キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成

 

バンコン、キャブコンを乗り継ぎ、現在の愛車はSPL仕様のJ-CABIN HNを載せたハイラックストラキャン。
累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験と、15年以上のキャンピングカー取材経験をベースに、雑誌、WEB、テレビなど様々な形でキャンピングカーの魅力を発信中!