第3回 ライター岩田のトラキャンライフ
第3回 極寒雪中キャンプで体感したFFヒーターの実力と断熱性
昨年末の雪中忘年会キャンプに続き、お正月にまたまた雪中キャンプに行ってきました!
連チャンで雪中キャンプとは、なんて贅沢な年末年始!(笑)
今回訪れたのは、福島県の「エンゼルフォレスト那須白河」。ガッツリ雪が積もったAC電源・水道付きキャンピングカーサイトで3連泊して、家族と一緒に本格的な雪中キャンプを堪能しました。
標高700mのキャンプ場までは雪が積もった峠道を延々と登るルートでしたが、スタッドレスタイヤに履き替えた愛車のハイラックストラキャンならスノードライブも鼻歌交じり♪
前回に引き続き、何度でも言います。
「本格4駆のトラキャンの走破性、マジ最強です!」
雪の中でシェルを降ろして設営!
我が家の場合、キャンプ場で連泊するときは、ほぼ必ずと言っていいほど荷台からシェルを降ろします。
その理由は、2つ。
「シェルを降ろすことで、買い物や観光などの際にハイラックス単体で動ける」
「エントランスの位置が低くなって、シェルの出入りが劇的にラクになる」
とくに極寒の雪中キャンプでは、シェルに出入りする際に脚立が凍って滑る危険があるので、エントランスドアの位置が低くなるのは安全面でも大きなメリットです。
リモコンで上げ下げできる「電動ジャッキ」と、ワンタッチで脱着できるレバー式ターンバックル「ファストガン」の恩恵で、作業時間は通常5~6分。雪が降る中での作業だったのでいつもより多少時間はかかりましたが、それでも10分程度でセッティング完了です。
氷点下10℃以下でもシェルの中はポカポカ♪
滞在中の最低気温は、-10.8℃!
写真を見ていただければお分かりの通り、外気は‐10.8℃でもシェルの中は22.9℃。
ナント、33.7℃の温度差です!
もちろん特別な対策をしているわけではなく、すべての窓のシェードを閉めて、FFヒーターのスイッチをポチッと押しただけ。
実はこれでも、FFヒーターの温度設定はかなり絞った状態でした。温度設定を上げれば、汗が噴き出すレベルまで温度はグングン上がります。
氷点下10℃以下の極寒でも、スイッチひとつで室内はポカポカ♪
バンコン、キャブコン時代も散々その恩恵を受けてきましたが、トラキャンの極寒雪中キャンプでFFヒーターの威力をあらためて実感しました。
快適な生活を実現する高い断熱性
極寒でも快適に過ごせるのは、FFヒーター自体の性能もありますが、トラキャンのシェル内がコンパクトであることも関係していると思います。前愛車のキャブコンと比べても、トラキャンの方がFFヒーターの利きは断然いいです。
あとは、断熱性。
愛車のトラキャンは様々なこだわりを詰め込んだスペシャル仕様ですが、とくにこだわったのが断熱性です。もともと乗っていたキャブコンの断熱性がかなり満足のいくレベルだったので、それと同等以上の性能を確保したい……。
そこで、オプションの断熱塗装を選択して、標準のガラス窓をすべてアクリル2重窓に変更しました。その効果は絶大で、キャブコンからトラキャンに乗り替えて断熱性に不満を感じたことは一度もありません。
FRPシェルを採用していた前車のキャブコンに対して、トラキャンのシェルは断熱性では不利なアルミフレームとアルミサイディング外板を使用しています。それでも同等レベルの断熱性を体感できるというのは、実は本当にスゴイこと!
地味な部分ではありますが、断熱塗装もアクリル窓も快適性を大きく左右する重要なファクター。大切なキャンピングカーを長く快適に使いたいなら、ぜひ車両購入時に導入を検討してみてください。
結露についてのリアルな体験談
キャンピングカーでは、室内の結露についての悩みをよく耳にします。
では、氷点下の雪中で3泊した我が家のトラキャンは、実際のところどうだったのか?
結論から言うと、室内の結露はほぼありません!
バンクベッドの先端部は結露していたようですが、普段触れる部分ではないので何の問題もなし。あとは、内壁の一部にフレームに沿って多少結露が見られた程度で、雪中キャンプ生活で結露が気になることはありませんでした。
個人的には、断熱塗装がかなりいい仕事をしているのではと思います。あとは、使い方。
我が家はFFヒーターを一晩中つけっぱなしで寝るので、むしろ乾燥対策の方が重要です。お風呂で使った濡れタオルを干しておくと朝にはカラカラになっているので、室内に少しくらい結露があってもアッという間に乾いてしまうと思います。
興味深かったのは、ダイネット前面に装着された唯一のガラス窓だけが、すさまじく結露していたこと。
カーテンを開けると窓の室内側に水が流れるほどの結露があり、しかも室内にも関わらずその一部が凍っていました! 「どんだけ冷えてるんだよ」と驚きましたが、これがガラス窓とアクリル窓の断熱性の違い。この窓以外に、7カ所のアクリル窓がありますが、それらはほぼ結露なし。この状況を見て、「高いお金をかけてでも、アクリル窓に変更してよかった」とあらためて実感しました。
というわけで、氷点下10℃以下の過酷な環境で、家族とお正月雪中キャンプを満喫!
今年も愛車のハイラックストラキャンで、キャンピングカーの魅力、トラキャンの魅力を存分に味わって行こうと思います♪
キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成
バンコン、キャブコンを乗り継ぎ、現在の愛車はSPL仕様のJ-CABIN HNを載せたハイラックストラキャン。
累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験と、13年以上のキャンピングカー取材経験をベースに、雑誌、WEB、テレビなど様々な形でキャンピングカーの魅力を発信中!
連載コラムは毎月1回更新予定