キャンピングカーの製造販売の総合メーカー「MYSミスティック」

ライター岩田のトラキャンライフ

第27回　JCCS2024でトラキャンの新作2モデルがデビューしました！

2024年がスタートしたと思ったら、アッという間にもう2月。1年でもっとも多忙な「ジャパンキャンピングカーショー2024」も無事終わり、穏やかな日常が戻りました。今年のJCCSも搬入日からずっと取材で駆け回っていましたが、個人的な注目モデルはやっぱりミスティックの新作トラキャン！　圧倒的マイノリティであるトラキャンの新作を2モデルもリリースするとは、さすがミスティック“トラキャン愛”がハンパないっすね～♪（笑）

今回デビューしたのは、輸入キャンパーの「デシエルト02」と、国産シェルの最新作「JキャビンKZ」。輸入キャンパーの新作はデシエルトがデビューした2022年から2年ぶり、Jキャビンシリーズの新作はJキャビンH/HNがデビューした2018年から6年ぶりになります。コレをレポートしなければ、日本唯一のトラキャンライターの名がすたる！　というワケで、今回はミスティックの新作トラキャン2モデルを紹介したいと思います☆

メイドインジャパンの新型シェル「JキャビンKZ」

ハイラックス＋JキャビンHN乗りのボクが発表前からずっと気になっていたのは、ズバリ「JキャビンKZ」です！　このキャンパーシェルは、30年以上トラキャンにこだわり続けてきたミスティック佐藤社長の集大成的モデル。目移りすると困るので心情的にはあまり良いモノを出して欲しくないんですが（笑）、やっぱり新しいトラキャンを見るとワクワクしますね～♪

「JキャビンKZ」は、現行ハイラックスと新型トライトンへの積載を前提としたミドルサイズのキャンパーシェルです。ボディバス工法とアルミサイディングで仕上げたUSライクなビジュアルは、まさにミスティックの面目躍如！　荷台に載せれば何でもいいってワケじゃなく、このアメリカンスタイルこそがミスティック製トラキャンの魅力ですね☆

最大の特徴は、車両全幅の1.2倍まで積載物のはみだしが可能になった新道路交通法に合わせて、サイズを大型化したこと！　既存のJキャビンH/HNが全幅1840mmだったのに対して、JキャビンKZは全幅を1970mmまで拡大し、フルサイズピックアップ向けのJキャビンFT/FTLに匹敵するワイドボディに仕上げています。拡張した全幅に合わせて、全高もJキャビンH/HNから15cmアップ。ミドルクラストラキャンとしては最大級のシェルサイズで、広々とした室内空間を生み出しています。

室内の注目ポイントは、JキャビンH/HNにはないマルチルームが装備されていることです！　完全個室で、しかもラップポンが積載できるほどの広いスペースを確保できたのは、ワイドボディのKZならでは。室内左手をマルチルームやキッチンの家具で埋めても狭さを感じさせないのは、ワイドボディと開放的なコの字ダイネットの恩恵ですね☆

マルチルームと並ぶKZのもうひとつの魅力は、シェルの全高アップによって、バンクベッドであぐらをかいて座れるほどの室内高を確保していること！　筆者の愛車JキャビンHNの場合はバンクベッドに座ると天井に頭が当たるので、その対策として大型ルーフウインドーで高さを上げているのですが、KZならそんな心配は無用。これだけ天井高に余裕があれば、バンクベッドを就寝スペースとしてだけではなく、「もうひとつの部屋」としても十分活用できそうです。

新提案のルーフクーラーや428Ahリチウムイオンバッテリーなど、豪華なオプションパーツも選び放題！　まさに、ミドルサイズトラキャンのフラッグシップにふさわしい贅沢なモデルに仕上がっています。ボディサイズや重量、価格を考えると、何もわからない初心者よりは、トラキャンを乗り継いだベテラン向けのキャンパーといえるかもしれませんね。

オーバーランドスタイルキャンパー「デシエルト02」

お次に紹介するのは、輸入キャンパーの「デシエルト02」。その名の通り、2022年にデビューしたキャンパーシェル「デシエルト」の2代目モデルです。最大のポイントは、水平昇降式ポップアップルーフを装備したワイルドなオーバーランドスタイル！　ここ数年、「クロカン4駆で道なき道を走破しながら旅をする」オーバーランド文化が海外で流行していますが、このキャンパーはまさにその流れを汲んだモデルになります。

とはいえ、決してハヤリでやっているワケではありません！　ミスティックでは、現在オーバーランド文化の流行で脚光を浴びているアメリカ製のポップアップルーフ式キャンパーシェルを、すでに数10年前から輸入してきました。今回デビューした「デシエルト02」は、30年以上トラキャンにこだわり続けてきたミスティックが考える、“現代のポップアップキャンパーの最適解”です。

ハイラックスの荷台にすっぽり収まる軽量コンパクトなシェルですが、水平昇降式ポップアップルーフの恩恵で室内は驚くほど広々。ルーフを上げれば、室内で立って手を伸ばすこともできます。スライド式のバンクベッドは、大人3名がゆったり横になれるキングサイズ。ポップアップルーフを格納すれば全高を低く抑えられるので、軽量シェル構造と相まって動力性能や走行安定性も抜群です。

「見た目がワイルドでかっこいい」「シェルを積載した状態でも軽快にドライブできる」「ルーフを上げれば開放的な室内で快適に生活できる」など、さまざまな魅力を兼ね備えた「デシエルト02」。自分流のキャンピングカーライフを目指すユーザーによく似合う、カッコよくて機能的なキャンパーです。

キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成

バンコン、キャブコンを乗り継ぎ、現在の愛車はSPL仕様のJ-CABIN HNを載せたハイラックストラキャン。
累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験と、15年以上のキャンピングカー取材経験をベースに、雑誌、WEB、テレビなど様々な形でキャンピングカーの魅力を発信中！